がくしだったりマイクロだったりすぎもとだったりするひとのメモとか。

『ミステリウム』(販売:ホビージャパン)

ボードゲームカフェで、昔からやってみたかった『ミステリウム』をやってきました。

bodoge.hoobby.net

幽霊(ひとり)と霊能者(複数人)にわかれます。幽霊は自分を殺害した犯人を霊能者に伝えたいのですが、具体的に誰だと言うことが出来ず、イラストを使ったイメージを与えることでメッセージを伝えます。全員で協力して、真犯人を突き止めることが出来たら勝ち、間違えたら全員敗北の非対称な協力ゲームですね。

ゲームはまず、凶器/事件現場/容疑者の組み合わせをしぼりこむところからはじまります。霊能者ごとに「凶器/事件現場/容疑者」がワンセット決まっていますので、幽霊は「幻視カード」というディクシットのカードのような抽象的な絵の描かれたカードを霊能者に渡していきます。あるフェーズではすべての霊能者は「凶器」がどれかを特定しますし、別のフェーズでは「事件現場」を特定する、といった感じです。7ターン以内に霊能者全員が「凶器/事件現場/容疑者」の組み合わせを特定できなければその時点で敗北です。

全員がそれぞれ「凶器/事件現場/容疑者」の組み合わせを特定できたら、最終的の今度はそのなかで真犯人を突き止めるフェーズにうつります。またもや幻視カードを使って霊能者に真犯人をつたえようとしますが、3枚提示される幻視カードを、何枚か見ることができる霊能者には条件があり、最初のフェーズで得たトークンの数によって決まります。最初のフェーズで素早く正解を見つけていれば最大の3枚見られますが、そこで戸惑ったり、他人の幻視の正しさを上手く支持できなかった霊能者は、ひとつの見ずに決めないと行けません。真犯人は霊能者全員の多数決で特定され、正しければ幽霊共々勝利します。

今回、最後の真犯人指摘ターンまでは危なげなく進みましたが、最後の最後で、帽子とキッチン用品がセットで書かれているカードが幻視され、これは事件現場としてのキッチンをさし示していたのですが、帽子をかぶった容疑者と誤解する霊能者が多数で結局負けてしまいましたが、その件も含め、面白かったですね。面白かったんですが、ちょっと気になることも多いゲームでした。

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セットアップ後

まずセットアップが大変なので、カジュアル勢としてはここで萎えそうになりました。やってみてから振り返ったら別に難しくはないのですが、ルールを把握しながらやるのって大変ですよね。幽霊側はついたてを使って、内側に必要なカードを集めます。霊能者側には候補となるカードが並びます。ああそうそう、ストーリー上、最初に霊能者が幻視するターゲットが霊能者の数だけ居るのが分かりづらいです。最終段階で真犯人を選ぶんで、ほとんどの霊能者は犯人でも無い組み合わせを霊視してることになりますが、それを幽霊がいったん正解とするわけですが、ここはなんだか理屈がよく分からずルール把握に戸惑いました。

このゲームの面白さは幻視カードによるコミュニケーションであることはまちがいないでしょう。ルール説明にも「ディクシットのカードのような」と書いたように、ディクシットの仕組みを使ってつくられた協力ゲーム、というのが本ゲームのわかりやすい説明かも知れません。このゲームで幽霊が霊能者にメッセージを伝える方法は抽象的な絵でしかありません。ディクシットはそれに自由にタイトルが付けられますが、このゲームでは「凶器/事件現場/容疑者」という別のカードに書かれている要素をもとにカードを選ぶことになり、場合によってはかなり苦しいことになりますね。

イメージを伝えあってギャップを楽しむゲーム問うジャンルはぼくは好きなのでよくやるのですが、「ミステリウム」はそこをちゃんと得点化して勝ち負けのはっきりしたゲームにしてしまったところに、歪みがあるように思います。このゲーム、幽霊役は孤独です。ゲームの途中はこのイメージがはずした、とかこれを読み取ってもらいたかった、というのを言うことが出来ません。それなりにゲーム時間がかかるので終わりまでこの状態が続くので、伝わった伝わらないで盛り上がるよりもゲームの勝ち負けの方が先に立ってしまっている気がするんですよね。イメージを伝え合うゲームって得点計算するけどあまり得点の大小はどうでも良いかな、ってなることが多いのですが、このゲームはそういうわけにはいかないことになってしまってます。ディクシットのようなさほど盛り上がらないターンはさっさと次の回に進む、みたいなことはしにくいですし……。

勝ち負けのしっかりとしたゲームになっていること、自体は好みの問題が強いところではあると思うのですが、ぼくはやはりこの手のコミュニケーションゲームに勝ち負けが強く出るような方向性はいらない派なので、ちょっとその点が気になったゲームでした。ルールを覚えたのでセットアップも速く出来るようになったことでしょうから、メンバーを変えて他でもやってみたいとは思います。