がくしだったりマイクロだったりすぎもとだったりするひとのメモとか。

ここと、ここではないどこかの物語

先月ですが、文学フリマに参加しまして、いつものように「超短編マッチ箱」ブースを出店しておりました。 今回は新刊がありませんでして、かわりに、無料配布のフリーペーパーに、僕が選評した作品と、その作品評を乗せてもらっています。

作品評自体はこちらで全部よめます(本文が読めないのでなんのこっちゃという感じですが)

inkfish.txt-nifty.com

これ、Twitterでも漏らしていたんですが、もちろん全作品評を付ける気は最初はなくて、上位作品のみを選出してコメントを付けるつもりでいたんですが、まず、上位作品を選ぶことが非常に難しい。どの作品も良かったからです。もともと僕がテーマを出したので、テーマが好みというのはこれはもう仕方ないですし、常連さんは皆さんもうだいぶうまいのでどんなテーマでも平均点以上のものが帰ってきます、それでも、公募ですし、常連さんだからと言っていつも調子がいいわけでもないでしょう、たいていは「ちょっとこれは」というものが入り込むものですが、そういう作品が今回は一つもなかった。

なので、これはもう全部作品に選評を付けるしかないと考えて、書き進めていきました。

作品評というのはぼくにとっては作品を書くのとあまり実は変わらないところがあって、作品を見ながらその作品をどう解釈したかというのを物語的に紡いでいきます。作品そのものとセッションを演じているようなところがあるんですよね。だから、ときどき、選評の癖に妙に抽象的な方向にはみ出したりします。もちろん作品の中で何が面白かったのか、というのはある程度ロジックから導かれる部分でもあるのでそれを使いますが、そのロジックですら、選評という作品のパーツの一つに過ぎなかったりするんですよね。

ということもあって、今回の文学フリマはぼくのほうももう新しい作品を生み出す時間的余裕もなく、新刊がなくなるということになったのです。

選評と作品はセットで電子書籍になるそうなので、楽しみにお待ちください。