がくしだったりマイクロだったりすぎもとだったりするひとのメモとか。

『監獄アルバトロスからの脱出』

いってきました。SCRAPさんの新作です。

場所はアジトオブスクラップ、若者の街、原宿です。逆転裁判コラボの時に予告で出てから、「ほんとに閉じ込められます」というところでけっこう楽しみにしてました。

予告通り、一組四人のグループ全員が小さな小部屋(監獄)に入れられるという構造でして、はじまるまえからワクワクしっぱなしです。一緒に行った友人(ライターの井上マサキ)があろうことか来る前にビールを飲んでおりましてね、飲酒の罪で投獄ですよ。なんのことか意味が分かりませんが、入り口で罪を二回も名乗らされるというプレイで案内されたんですよ。二回も聞くなら、あらかじめいっておいてくださいよ。まったく考えずに「罪は飲酒です」とか言ってしまったではないですか。

小芝居付きの注意事項があってゲームが始まります。パーティションで区切られてしまっているので、いつも冒頭で流れるような映像での導入は無し、ほぼ声だけでの説明ですが、これはこれで、監獄で看守が上から説明している感じが強く出ていて雰囲気が抜群です。すばらしいですね。

さて、ぼくはこのブログではネタバレ注意のあとにネタバレをしちゃうんですが、この公演はこれから名古屋公演。大阪公演があるようなので、さすがに事故で検索で見てしまったりする人が居たら悲しいと思うので今回はネタそのものを具体的に書くことは流石にしません。が、遠回しに趣向について感想を述べちゃいますので、余談の欲しくない方は回れ右して下さい。その上で、続きを読むに沈めますね。

今回は常設系の部屋でやるよう謎ときと集団の謎解きの良いとこ取りだった気がします。ぼくは部屋系のものについては探索もれという謎やひらめきと関係ないことによって無駄に時間がロスするのが嫌であまり好きではありません。何度も書いてる気がしますが、情報がすべて揃っていることが外形的に証明しづらい者は、方向を間違えたときのリカバリが大変すぎて、かえって運に左右されやすいと思っております。その点今回は探索もほぼ小部屋で完結しますが、それが大量と言うほどではありません。基本的には封筒をもらってそこに回答を埋めることが確定しているので、探索しやすいのです。

なお、探索という意味では小部屋で完結しますが、外に出る必要が無いわけではありません。これはこれで気ばらしにもなるし、「行けるところが増えた」という、いつもの謎解きの楽しさ(ドラクエにおけるカギを手に入れたときのような開放感)も味わえるわけです。まあ小部屋系の謎解きでも別室に行ったりするのでありますけど。また、時間経過で夜になったりするのも雰囲気には寄与しています。かといって時間経過でしか得られない情報があるわけではないのも無駄な時間ロスになって無くて気分が良いです。

さて、こういった謎解きで一番物議を醸すのが最終謎でしょう。小問のなかにはおもいきったものがあって、それが最終問題への助走になっていたのはよかったし、結果的に脱出も出来たし、トータルで評価できる謎解き公演だったとは思いますが、この最終謎にはもう少し手を入れても良いんじゃ無いかと思いました。まず、この謎は不可逆で、いちど解いたこととするともう戻せません。たまにこういうのありますよね。それは別にいいんですが、それだとすると解いた側には「これで正解で思い残すことはない」というなんらかの心理的保証が欲しいところです。しかし今回はそれが薄いのです。

最後の謎にひらめいたのはぼくだったのですが、じつは一回メンバーに「ないない」と否定されてしまっております。その上で、時間がなかったらこれを最終回答にするとして、それ以外の解をギリギリまで考えよう、って話になりました。これは当然で、そのひらめきを支えるヒントというか、それが唯一無二の正解であることがゲーム内であまり保証されていません。他にも別解ルートが成立しちゃいそうなあやうさがあります。アイデアは確かに面白いんですよ(自分がひらめいたから言うわけではないけど)かといってヒントを出し過ぎたら確かにそれがわかりすぎるという意味で、ちょっと難しいところなんですけどね。

今後の公演でここのところ、改善されていくのかも知れませんね。

とはいえ堪能させて頂きました。

名古屋・大阪のみなさんの脱獄報告、お待ちしております。